化粧品の使用期限とは、開封前は一般的に製造日から３年、開封後は半年以内だとされています。

化粧品の使用期限を守ることは、良い状態で使用し、酸化などによるお肌への悪影響を防ぐことに繋がります。

同時に、適切に保管する事も大切です。

この記事では、保管する際のポイントにも触れていきたいと思います。

化粧品の使用期限とは？

冒頭でも触れたように、化粧品の使用期限は開封前と開封後では大きく異なります。

また、保管の仕方によっても化粧品の持ち具合も左右されるため、注意が必要です。

化粧品の使用期限－開封前―

化粧品の使用期限は、開封前では一般的に製造日から３年といわれています。

しかし、多くの化粧品には、製造日の記載がありません。

というのも、実は化粧品が関係している法律「医薬品医療機器等法」においては、「製造又は輸入後３年を超えて性状及び品質が安定なものは使用期限の表示を行わなくても差し支えない」とされているのです。

つまり、その品質が3年以上保てる“商品”に関しては、製造年月日を付ける必要がないということ。

そして化粧品は、“その商品”に該当しているということになります。

ただし、開封前の化粧品であっても、保管状態が悪いと品質が低下している場合もあります。

しっかりと中身の状態を確認し、おかしいなと感じたら使用を控えるようにしましょう。

化粧品の使用期限－開封後―

開封後の化粧品に関しては、商品や保管状態にもよりますが、開封してから時間の経過とともに品質が低下する恐れがあるためなるべく早く、できれば半年以内には使い切ることをおすすめします。

使用期限・製造年月日の記載がある場合

前述したように、多くの場合化粧品には使用期限や製造年月日が記載されていませんが、記載がある場合はその期間を目安に使用しましょう。

使用期限や製造年月日は、容器の側面や底に記載があります。

例えば、「MDF」と「MFG」は製造年月日を、「EXP」などは使用期限を表しています。

使用期限が「6M・12M・24M」と記載されている場合は、それぞれ「6か月・12か月・24カ月」を意味し、開封後に使用できる月数を表しています。

基礎化粧品の使用期限

基礎化粧品の開封後の使用期限は、洗顔や化粧水などのアイテムによって異なります。

例えば、化粧水・乳液・クリーム・美容液の使用期限は開封後約2～3カ月、クレンジングや洗顔は約3カ月～1年が一般的な目安だとされています。

ただし、無添加化粧水や自然派ブランドの化粧水は添加物や保存料が含まれていないため、使用期限は一般的な目安よりも短くなる場合が多いので注意しましょう。

サンプル品の場合の使用期限は？

化粧品のサンプル品の使用期限とは、基本的には化粧品本体と同様です。

ただし、簡易包装のパッケージが使われているものもあるため、できれば１年以内に使い切るようにしましょう。

また、サンプル品を開封してしまったらできるだけ早く使い切ることが大切です。

具体的にはフタがついているパッケージのものなら開封後数日以内、パウチ型のサンプルであればその日のうちに使い切らないと雑菌が繁殖してしまいます。

特にデリケートな目の周りに使うサンプルには気を付けるようにしましょう。

アイテム別・未開封化粧品サンプル品の使用期限

◇アイメイク用品（マスカラ、アイブロウ、アイシャドウ、アイライナー等）
→4ヶ月～6ヶ月

◇リキッド・クリームファンデーション、コンシーラー
→6ヶ月～１年

◇パウダーファンデーション、フェイスパウダー→２年～３年

◇口紅、リップグロス、リップライナー
→２年～３年

◇リップクリーム、リップバーム
→１年

◇メイクアップリムーバー、洗顔料
→１年

◇ローション
→6ヶ月～１年

◇美容液、顔用保湿剤、ボディ用保湿剤
→6ヶ月～１年

上記はあくまで参考です。

もし化粧品サンプルの中身に変色や異臭、分離などの症状が見られた場合には潔く捨てるようにしましょう。

判断に迷ったり、心配な場合には問い合わせしてもよいでしょう。

化粧品の品質保持のための成分

●防腐剤

化粧品に入っている防腐剤の役割は、製品の腐敗を防止することです。

細菌やカビが好む成分が含まれている化粧品の品質の安定性を高めてくれます。

●酸化防止剤

化粧品に含まれる酸化防止剤は、紫外線や空気にさらされることによる、化粧品の酸化防止の役割を担っています。

化粧品が酸化してしまうと変色や異臭を引き起こすこともあります。

化粧品を保管する際のポイント

化粧品を保管する際に一番大切なポイントは、温度変化の少ない場所で保管することです。

なぜなら、化粧品は温度変化によって成分が変化してしまう可能性があるからです。

未開封/開封後いずれにおいても、直射日光や高温多湿を避けて保管することが大切なのです。

その他にも、「使用後はきちんとふたを閉めて酸化を防ぐ」、「直接指で取らずに清潔な状態を保つ」などのポイントもおさえることで、化粧品の品質の変化劣化を防ぐことができるのです。

☑温度調整 →温度や湿度の高くない場所や直射日光を避けて保管

☑酸化防止 →きちんとふたを閉めて 極力、空気に触れさせない

☑清潔 →肌に直接触れる使い方をせず、異物や水分の混入を防ぐ

要注意な状態とは？

使用期限にかかわらず、化粧品の要注意な状態とは、見た目やにおいに変化がある場合です。

●変なにおい
マスカラや口紅、グロスなど体の一部に直接触れるものなどに関しては、劣化してにおいが発生しやすくなります。

●変色
もともと白色だったクリームが黄色く変色していたり、透明だった液体が濁っている場合には使用を控えましょう。

●分離
使用前に振って混ぜてから使うタイプを除いて、化粧品はそもそも乳化剤で成分が混ざり合っています。

明らかに水分と固形物が分離している化粧品は使用しないようにしましょう。

●質感や感触の変化
これまでに感じたことのない、ざらつきや もたつき、脂っぽさなど、使用感に変化を感じたら中の成分が変質している可能性があります。

まとめ

化粧品の使用期限を これまで気にしたことが無かった方も多かったのではないでしょうか。

化粧品は未開封のものであれば、製造から３年以内、開封後であれば半年以内には使い切るようにしましょう。

また、化粧品本体とは違い、サンプル品は未開封であれば１年以内、開封後であれば数日以内、ものによってはその日のうちに使い切るようにしましょう。

これを機に化粧品の使用期限を守った正しい使い方と保管の仕方を実践して、肌のコンディションに悪影響を及ぼすものにならないように心がけましょう。